結露について 2004.06.23 ヒガシノデザイン 1)結露のメカニズム 水蒸気として空気中に含まれた水分が冷やされることで、水滴となって現れる現象です。 (温度が高ければ高いほど、空気中に水蒸気として多くの水分を含むことができます。) 2)結露の原因 ・建築的な原因 断熱性能が低い場合、工事中に何らかの断熱欠損が生じた場合(厄介なのはカビの 原因になる気が付かない内部結露です)。 ・使い方による原因 一般的な使用の環境を超えて使用した場合(冬期間室内湿度が60%を超える場合等)や 昔ながらの生活習慣(高気密・高断熱住宅の換気不足等)。 3)見落としがちな水蒸気の発生源 ・お湯を湧かすとき ・ガスや灯油の燃焼による水蒸気の発生 4)水分の発生源と対策(発生した水分は素早く処理する) ・煮炊き 〜換気扇を回す。 ・窓面の結露 〜マメに拭き取る。 ・家具の裏 〜裏面に隙間をあける、底面にスノコを敷く。 ・使用後の風呂場 〜換気扇を回す、壁に水を掛けて温度を下げる。 5)気がつきにくい結露発生のメカニズム ・カーテンの裏 〜カーテンの断熱効果で、窓面の温度が下がってガラス面に結露する。 対策:日中はカーテンを開け、ガラス面の水は拭き取って乾燥させる。 ・非暖房室 〜暖房室で発生した水分が、非暖房室や押入れで冷やされて結露する。 対策:室内の温度差を少なくする(扉を開ける、空気を動かす、スノコ)。 ・夜間 〜炊事や入浴で発生した湿気をそのままに、室温を下げる。 対策:換気 ・単身者や共稼ぎ 〜朝食の用意や就寝中の水分などが残ったまま、部屋を閉め切って 外出し室温が下がって結露する。 対策:換気 ・断熱不足 〜室の天井部と床面との温度差が大きい場合(一般的は5〜7度程度で おさめたい)、高温部で水蒸気だった水分が床面で結露する。 同じ部屋で温度が1度下がると3〜5%湿度が上がる傾向があるため。 6)結露による影響 結露自体は人体の健康に実害はありませんが、それに伴うカビやダニは有害です。 (具体的には、喘息やアレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎など) 7)生活の中での注意点 生活で必ず発生する水分を、室内で結露する前に、室外に出す意識が必要です。 温度湿度計を見て適当な温度(18〜25度)・湿度(45〜55%)に管理しましょう。 方法としては、計画的な換気(窓を開けるか、換気扇の連続運転)を心掛ける。 シックハウス法で定められた24時間換気(室容積の半分を1時間で入れ替える)では 不足な場合もあります。 寒いからと言って、換気口を閉め切るのは論外です。 換気はシックハウスの原因の揮発性有機化合物(VOC)やホルムアルデヒド、ハウスダストの 除去にも有効です。 賃貸住宅のカビなどは、入居者の責任で復旧費用を負担するケースも多く、換気や燃料代の 出費のほうが得です。 ヒガシノデザインWebへ戻る |
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