カビについ

                                         
2004.06.23 ヒガシノデザイン

1)住環境におけるカビの状況

  最適の生育温度は20〜30度、75%以上、生育可能温度は種類にも依るが0〜40度。

  空気中の菌浮遊量は、高温多湿な6〜8月に多くなります、外気で80個/平米です。
  一般的な木造住宅の室内は3倍の250個/平米程度です。

  カビに汚染された住宅の場合、平均で8倍の660個/平米、浴室では1400個/平米
  にもなります。
  この環境で、1日8時間生活した場合1500個の胞子を取り入れる事になります。

  住宅環境として許容真菌数の規定は有りませんが、外気真菌数以下とすることが望まし
  いです。

2)カビの発生原因

  カビは広範囲の温湿度条件を受け入れます。一般的には高温多湿な時と所での増殖を抑
  えることポイントです。

  栄養分を水溶性の状態で吸収するカビは水分無しに増殖は不可能です。

  水分さえ有ればカビはほとんど栄養のないと思われる場所でも増殖します。

  カビ発生原因の水としては以下のような事が考えられます。

  ・結露によって発生した壁の内や表面の水

  ・雨漏りなどの建物に侵入した水

  ・汲み置きした水(汲み置きした水の容器のぬるぬるはバイオフィルムというカビの仕業)

  ・炊事や洗濯や浴室などの生活水

  ・燃焼廃ガス中の水蒸気

3)直接的なカビ対策

  薬剤による殺カビ

  ・次亜鉛塩素酸ナトリウム(6%溶液)を水で10倍に薄めた水溶液。
   酸性洗剤との同時使用は、有毒ガスが発生するので絶対に不可です。

  ・メタノール(70%溶液)。
   気化したアルコールを吸うと頭痛を起こします。
   十分に換気を行い、火気への引火も含めて、使用には注意
が必要です。

  紫外線照射による殺カビ

  ・紫外線による殺菌は工業的には広く用いられています。カビは紫外線によって死滅します。
   家.の内外を問わず北側にカビが多いのはそのせいもあります。

  防カビ製品

  ・防カビ材のような抗菌材の使用。防菌効果の程度や人体への影響や有効期間に問題が
   あります。

  表面が平滑で堅い材料

  ・ガラスやタイルなどは胞子が付着しにくく、菌糸を伸ばせませんが、表面によごれが
   付着すればカビは発生します。

4)住まい方の要点

  ・水分の発生を抑える。

  ・洗濯物の部屋干しは生活時間帯に終わらせる。

  ・計画的に換気を行う(地域や季節の風向きを利用する)。

  ・空気清浄機を使用する。

  ・家具の配置に気をつける。

  ・留守の時や日常的にも可能な限り部屋間や押し入れの扉を解放する。 

  ・カーペットは敷かない(カビたカーペットはダニの巣)。


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